学生時代から、つかず離れずといった感じで仲の良い友達がいます。

私はひとり暮らしがしたくて実家から離れた大学に行ったので、当初友達はいませんでした。

そのころ、たまたま話すようになったのがきっかけで、ずっと4年間いっしょのグループでした。

卒業後はなかなか会えずにいましたが、偶然にも私が彼女の家の方面に転勤したことで、食事やドライブに出かけるようになりました。

お互いにドライブは大好きです。

彼女は高校卒業後すぐに免許をとり、遠い実家にも数時間かけて車で帰るベテラン。

一方の私は免許の取得は就職後、何年もたってからでした。

乗っている車も彼女は姉妹の家族も乗せたいからと、3列シートの大きな車、私は自分の足としてコンパクトカーです。

郊外で待ち合わせをして、そのままどちらかの車で遠出をするのがお互いのお気に入りでした。

桜の季節ならお花見、面白い展覧会があれば美術館、神社仏閣をめぐったこともあります。

そんな中で、よく用意していたのが和菓子でした。いい大人になっても、女性は甘い物が好きなものです。

遠くに行くことが多く、車内ではふたりともしゃべりっぱなしだったので、目的地についたらもう疲れ気味ということもありました。

そんなときたまたま、もっていたお饅頭を二人でベンチに腰掛けて食べたことがあったのです。

その美味しかったこと!あんこの甘さに疲れが溶けていくようで、二人してほんとうにほっとしました。

お互いにストレスの多い仕事をしていたこともあり、ドライブでのおしゃべりはとても大切な気分転換でした。

乗っている車が違うように、彼女と私は性格も習慣もずいぶん違うのですが、違うことがこの場合は良かったのでしょう、月に1度ほどのドライブがとても待ち遠しかったです。

それからはドライブには和菓子を欠かさないようにしました。今度はどんなお菓子を用意しようかな?と考えることから、もうすでにドライブの楽しみが始まっているようでした。

和菓子には季節感があり、地域性もあるのでネタが尽きる心配もありません。

ドライブ中はお互い前を見てしゃべっているし周りの風景も変わるので、話をするにも良かったのかもしれません。

何年かのちに、残念ながら再度の転勤で私が移動してしまったので、週末のドライブは出来なくなってしまいました。

それでも今年の夏休みにはこちらに来て、久々に海の近くで何日か過ごしたいと言ってくれています。

もちろんドライブには和菓子を用意します。どんなお菓子で驚かせてやろうかと、今からわくわくしています。